管理会社などがアンテナの修理やメンテナンスを担当している集合住宅とは異なり、戸建ての住宅でアンテナのトラブルがあった場合には、お住いの方が自ら修理工事を手配する必要があります。

テレビが視聴できないことで情報が十分に得られなかったり、日常的に観ているドラマを見逃してしまったり、意外と不便に感じるケースが多くなります。

戸建てのテレビアンテナの修理をスムーズに行うために、失敗しないためのアンテナ工事の発注方法や注意点について解説します。

戸建てのアンテナ修理工事のポイント

戸建て住宅でアンテナの修理工事を行う際に注意しておきたいポイントがあります。

集合住宅とは異なり戸建て住宅では、広範囲にわたってアンテナ本体とケーブル、テレビ本体が設置されているために修理箇所を見つけ出すことが難しいケースがあります。

また、管理会社のような業者手配の専門家がいませんので、独自で修理工事業者とのやりとりをしなければなりせん。自治体のなかにはアンテナの不具合について相談窓口がある場合があります。

どのような業者にアンテナ工事を依頼するべきなのか、また悪徳業者ではないかどうかのチェックを行うことに加えて、火災保険やメーカー保証、工事業者補償などについても合わせて確認してください。

この記事ではそれぞれのポイントについて詳しく解説しています。

戸建てに設置したテレビアンテナの修理が必要になる場合

テレビの映りが悪い場合には、テレビアンテナに不具合が生じている可能性が高いです。

ただし、アンテナの不具合にもさまざまなケースがあるため、実際にアンテナを修理する必要があるのかどうかをご自身でチェックするようにしましょう。

テレビアンテナの修理が必要になるケースについて解説します。

エラーコードが出る

地上デジタル放送（地デジ）が導入されたことによって、以前のようにテレビ画面が砂嵐状態になることは無くなり、直ちにエラーコードが表示されてテレビが表示されなくなってしまいます。

テレビのエラーコードにはさまざまな種類があり、アルファベットや数字などで表示されます。

メーカーのコールセンターがある場合には、表示されているエラーコードを伝えることによって、どのようなトラブルが表示しているのかを教えてくれます。

また、地デジやドットコムにお問い合わせをいただき、エラーコードを伝えていただいても同じく、エラーの種類についてお伝えすることが可能です。

アンテナが倒れている

突風や台風などの自然災害によってアンテナが倒壊してしまうことが稀にあります。

テレビが映らなくなった時には、テレビケーブルが抜け落ちていないかとテレビ本体の裏側をチェックしたり、リモコン操作で原因を調べられることが多いですが、アンテナの目視も忘れずに行ってください。

屋根の上に設置された八木式アンテナでは、他のアンテナと比較しても倒壊のリスクがありますので、できれば定期的に目視によるチェックをすることがおすすめです。

アンテナが倒壊してしまっている場合には、テレビが映らないことで不便に感じるだけでなく、アンテナが屋根から落下して大きな損害が発生する可能性があります。

さらに隣接する家屋を損傷させ、損害賠償などに発展してしまう可能性もあります。

アンテナの寿命が過ぎた

アンテナは概ね10年から15年程度で寿命を迎えます。

屋根の上に立っているアンテナを目視しても特に異常が確認できない場合であっても、表面のコーティングが剥がれ落ちていたり、本体内部が腐食してしまっていることがあります。

寿命を過ぎたアンテナを修理して使い続けることは好ましくありませんので、定期的にアンテナを取り換える工事を行うようにしてください。

寿命を過ぎたアンテナは、アンテナ本体を直立させている支柱の強度も弱くなっている可能性がありますので、倒壊などのリスクもあります。

アンテナの修理工事の依頼先

戸建て住宅のアンテナの修理や取り換え工事の依頼先には、さまざまな業者があります。

また、メーカー保証や火災保険などを利用することが可能なケースがありますので、修理にあたっては業者選びをしっかりと行うようにしてください。

家電量販店

アンテナを販売している家電量販店は、修理工事についても相談に乗ってくれます。

ただし、基本的にはアンテナの販売が主な事業である家電量販店では、修理だけで済むようなアンテナの不具合であっても、新しいアンテナへの取り換えを薦められるケースが多いです。

また、アンテナに関する知識が不十分であるために、現在のトラブルの根本的な原因を突き止めることができず、同じような不具合が繰り返される場合があります。

戸建てのアンテナ修理工事については、家電量販店への依頼は不向きでしょう。

リフォーム会社

建物のさまざまな不具合に対応しているリフォーム会社に相談すると、アンテナの修理についても対応してくれる場合が多いです。

高所での作業になれた作業員が多く、地域の事情にも詳しい会社がありますので、スムーズに修理工事が行われます。

ただし、アンテナに関する知識は不十分ですので、適切な修理が行われるかどうかは依頼するリフォーム会社によって大きな差がありますので注意が必要です。

街の電気屋さん

地域での住宅などのトラブルに幅広く対応してくれる街の電気屋さんは力強い存在です。

ご自宅の近所で営業されている電気屋さんであれば、空いている時間にすぐに駆けつけてくれ、テレビやアンテナの状態を確認してくれますので便利です。

エリアごとの電波状況などにも詳しいですので、周辺で同じようなトラブルが生じている場合には、適切なアンテナの修理工事が行われることも多いです。

ただし、最近では街の電気屋さんは高齢化が目立っているため、高所での作業が中心となるアンテナの修理工事に対応してくれないケースも多く、請け負ってくれる場合にも作業中の不安があります。

アンテナ工事の専門業者

戸建て住宅から集合住宅まで幅広いアンテナ工事に対応しているのが、アンテナ工事の専門業者です。

アンテナに関する知識が豊富で、アンテナのさまざまなトラブルを修理してきた経験やノウハウを持っていますので、トラブルへの対応についても最も適切な処理が期待できます。

高所での作業になれた作業員がアンテナ修理を担当するだけでなく、専用の機材や工具などを用いて作業が行われますので、屋根などの建物を損傷させるリスクも最も低いです。

メーカー保証や火災保険の適用の可能性などについても知識を持っているケースがありますので、まずは不具合の状況を伝えて相談することをおすすめします。

悪徳業者に注意

アンテナ工事の専門業者のなかには、不当に高額なアンテナ修理代金を請求するような悪質業者が少なからず存在しています。

アンテナ本体の価格は安く提示しているものの追加料金としてさまざまな費用を計上したり、専門的な知識を持っていないのにもかかわらず工事を請け負う業者などがあります。

戸建て住宅でアンテナ工事を依頼される場合には必ず、アンテナ工事を行う前に、口頭ではなく書面にて見積もりを受け取るようにしてください。

アンテナ修理工事の見積もりのチェックポイント

集合住宅と比較してアンテナ工事の種類が多い戸建て住宅では、見積もりの項目が増加する傾向にあります。

アンテナの修理工事では、アンテナ本体の修理や取り換え、固定金具の修理や交換、アンテナケーブルの配線、ブースターなどの取り付けや取り換えなどの費用が発生する可能性があります。

悪徳業者の場合には、アンテナ本体の修理や交換のみを提示して作業を行うケースが目立ちます。

また、見積もりの取得時には、実際に作業員が訪問してアンテナ修理工事を行う日程についても合わせて確認するようにしてください。

業者のなかには見積もりまではスムーズに行うものの、工事までに異常に時間を要する場合がありますので注意しましょう。

アンテナ修理にも適用される火災保険

アンテナの修理工事では、故障が発生した原因や、保険の加入条件などによって火災保険が適用されるケースがあります。

火災保険と言えば名前の通り、火災による損害のみが補償の対象となると勘違いしている方が多くいらっしゃいますが、多くの火災保険でアンテナ修理にも対応しています。

保険適用の準備としては、「修理の見積書」「工事前、工事後のアンテナ写真」が必要でとなりますので、業者には火災保険を受け取ることを伝えて、工事前に写真を撮ってもらうようにしてください。

必要となる写真には、アンテナを近くから撮影したものも含まれますが、高所での写真撮影は大変危険ですので、ご自身では撮影しないようにしてください。

アンテナ修理にかかる費用の内訳

アンテナ修理の種類は多岐にわたりますので修理費用の目安を提示することはできません。

このため、ここではどのような項目でアンテナの修理の費用がかかる可能性があるのかについて解説します。

アンテナ本体の修理

アンテナ修理で中心となるのは、アンテナ本体の修理代金です。

地デジアンテナは非常にシンプルな構造ですので、修理が可能な箇所は多くありません。また、アンテナ本体を修理によって直すことができるケースもあまり多くありません。

また、最近ではアンテナ本体の価格が安くなっているため、修理と交換で金額に大きな差がないケースも増えており、それぞれの見積もりを見比べることで検討することが重要です。

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アンテナケーブルの修理

アンテナとテレビ本体の間を繋いでいるアンテナケーブルは、とても重要な存在です。

テレビの裏側のケーブルが抜け落ちてしまっているという単純なトラブルから、壁の内側のケーブルの断線までトラブルの幅が広く、大規模な工事になってしまう場合もあります。

ただし、アンテナ工事の専門業者に依頼することによって、スムーズに問題が発生している箇所を特定し、最小限の修理のみでテレビの映りを改善することができます。

アンテナ本体に異常が無い時には、アンテナケーブルの異常を疑います。

調査費用

アンテナ修理を依頼する業者によっては、実際の工事だけでなく調査についても費用を請求することがあります。また、調査費用を払うことで、調査のみを引き受けてくれる業者もあります。

いざ修理が必要なトラブルが発生したときに調査を依頼すると、しばらくの間、テレビを視聴することができなくなってしまいます。

このため、余裕がある場合には、アンテナ設置から5年ほどを目安に中間検査を依頼して、アンテナの寿命までの期間に耐えることができるかどうかを点検するようにしてください。

作業員の出張費

悪質業者による被害で多いのが、アンテナ工事そのものの見積もりは提示されていたものの、作業員の出張費を別で請求されるようなケースです。

一般的に、建物や設備などの修理を請け負っている業者では、作業員の出張費も含めた見積もりを提示しています。このため、見積もりに出張費が計上されている場合には問題がありません。

もし、見積もりを見ても作業員の出張費が含まれておらず、対応などに不安が感じられる場合には、作業員の出張費が発生する可能性がないことを確認するようにしましょう。

戸建てのテレビアンテナの修理まとめ

戸建て住宅の地デジアンテナの修理では、業者選びから依頼までのすべてを家主さんが自ら行わねければなりません。

しかし、アンテナの寿命は10年から15年と期間が長く、ほとんど故障することが無いという特徴があるため、いざテレビに不具合が発生したときに、慌てて業者に発注してしまうことが多いようです。

この結果、,好ましくないアンテナ業者に問い合わせをしてしまったり、たまたま自宅に営業に訪れた業者に依頼してしまい、無用なトラブルが発生してしまうことがあります。

アンテナの修理にかかる費用としては、アンテナ本体の修理のほか、固定金具やアンテナケーブル、調査にかかる費用、作業員の出張費などがありますので、見積もりの項目を詳しく確認するようにしてください。

地デジやドットコムでは、テレビの不具合や気になる箇所があるときにスグにお問い合わせをしていただけるように、24時間365日対応のコールセンターを用意しています。

アンテナ工事の専門業者として、戸建て住宅のアンテナ修理についても各種対応をしていますので、まずはお気軽にお電話ください。