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デザインアンテナは衛星放送にも対応してる?アンテナの仕組みと違いを解説
デザインアンテナは箱型のすっきりとした見た目によって、取り付け場所を選ばず、目立つ場所にあっても建物の外観を損なわないアンテナとして人気です。
アンテナ工事のプロ集団である私たち「地デジやドットコム」には24時間365日、日本全国各地からアンテナに関する様々なお問い合わせをいただいております。
そのなかで急激に多くなっている質問のひとつが「デザインアンテナは衛星放送にも対応している?」というものです。
最初に答えを書きますと、残念ながらデザインアンテナは地上デジタル放送専用のアンテナですので、衛星放送には対応していません。
この記事では、デザインアンテナと衛星放送という観点からアンテナに関する知識をいくつかご紹介させて戴居ます。
目次
デザインアンテナは八木式アンテナの進化版
地上デジタル放送の開始後に急速に普及しているデザインアンテナは、特に新築のご家庭での導入が加速しています。
デザインアンテナは、いわゆる八木式アンテナと呼ばれる矢印状の一般的なアンテナとは見た目や大きさが異なりますが、電波を受信する仕組みが同じです。
このため、八木式アンテナと同じくデザインアンテナでは、地上デジタル放送しか受信することができません。
地上デジタル放送は、東京スカイツリーに代表されるような電波塔や基地局から、テレビ番組として放映される電波を発信する仕組みです。
テレビを視聴している各家庭では、このテレビ電波を受信するアンテナを設置することで、ケーブルで接続したテレビ(受像機)にテレビ番組が映し出されます。
地上デジタル放送とは異なる衛星放送の仕組み
地上デジタル放送の電波が、電波塔や基地局などの地上の構造物から発信されるのに対して、衛星放送の電波は、宇宙空間を浮遊している人工衛星から発信されます。
衛星放送による番組提供を行う各事業者では、自社で放映するテレビ番組を人工衛星に向けて送り届けることで、各世帯でのテレビ番組が視聴可能な状態を作り出しています。
いわゆるパラボラアンテナと呼ばれる円状のアンテナは、人工衛星から届くテレビ電波を受け止めて、家庭のテレビで番組が視聴できるようにするものです。
パラボラアンテナが空に向けて上向きに設置されているのは、このような人工衛星からの電波を受け止めるためです。
つまり、地上デジタル放送と衛星放送では、アンテナが受信する電波の発信元が異なるため、2つの放送形態で共通したアンテナを使用することができないのです。
「アンテナが無い!」というお問い合わせ
ややお年を召した方からのお問い合わせで、このところ「アンテナが無い!」というものが数か月に一度程度のペースであります。
新築で購入された物件にお住まいで、日頃はあまりアンテナのことを気にされていなかったケースで、テレビの映りに不具合が出たためにアンテナをチェックしたところ、屋根の上にアンテナがないことに気づかれるようです。
デザインアンテナは通常、屋根の上に設置されることはなく、基本的には建物の外壁や、あるいは屋根裏の目に見えない場所などに取り付けられています。
設置から10年ほどが経過すると少しずつ不具合が見られるようになるため、本格的な導入が始まった2010年ごろの機器で故障するケースが増えてきています。
テレビの映りが悪くなるとニュースやバラエティ番組を視聴することがストレスになってしまいますので、できればスグにアンテナ工事をしたいものです。
アンテナ工事の専門業者とのやりとりのためにも、アンテナ機器の場所の把握や、機器の型番などの情報を適切に管理されておくと、お問い合わせがスムーズになります。
テレビのデジタル化は衛星放送(BS)から始まった
デザインアンテナと衛星放送の関係で忘れてはならないのが、テレビ放送のデジタル化についてです。
地上波のアナログ放送が終了したのは2011年のことで、現在の日本では地上波も衛星放送も全てがデジタル化された放送となっています。
デジタル放送の歴史を見ると、まずデジタル化を開始したのが衛星放送で、2000年には最初のデジタル放送が行われています。地上波のデジタル放送開始は2003年のことです。
衛星放送のアナログ放送が終了したのも地上波と同じく2011年のことですので、衛星放送がまずはデジタル化を行い、やや遅れる形で地上波のデジタルへの移行が開始された形です。
地上波についてはデジタル放送開始とともにデザインアンテナという新たな形状のアンテナが登場しましたが、衛星放送のパラボラアンテナは今も昔も変わらぬ形状のままです。
デザインアンテナとパラボラアンテナの設置場所
デザインアンテナと衛星放送は、あまり関係がないように思われますが、実はテレビアンテナの専門業者にとっては少しだけ困ることが発生しています。
これまで地上デジタル放送と衛星放送のどちらも視聴されるご家庭の場合には、八木式アンテナを立てた支柱にパラボラアンテナを取り付ける工事をさせていただくことが多くありました。
2つのアンテナがひとつの場所にあることによって、アンテナケーブルの配線がやりやすく、工事が大掛かりにならないのがメリットです。
しかし、デザインアンテナが普及してアンテナの壁付けが一般化したことで、パラボラアンテナの設置場所に困るケースが出てきたのです。
このような問題に対応する方法としては、以下の3つが主流となっています。
- パラボラアンテナのみを屋根の上に設置
- デザインアンテナと共に壁に設置
- それぞれ別の場所に設置
デザインアンテナとパラボラアンテナの設置場所について、3つのパターンの特徴とメリット、デメリットを詳しく解説します。
パラボラアンテナのみを屋根の上に設置
八木式アンテナを外してデザインアンテナを設置したものの、一部のご家庭ではパラボラアンテナのみを屋根の上に取り付ける工事をさせていただくことがあります。
パラボラアンテナは、午後2時に太陽がある方向と言われる南西にある人工衛星からの電波を受信しなければなりません。
このため、建物の周辺の状況によっては、南西方向に遮蔽物がある場合、どうしても屋根の上に設置しなければならないケースがあります。
デザインアンテナを採用することによってパラボラアンテナを取り付けるための支柱が無くなってしまいますので、専用の取り付け機器を用いてパラボラアンテナの設置を行います。
屋根の上にはパラボラアンテナのみが設置されている状態になりますので、八木式アンテナが立っている状態よりは屋根の上がすっきりとします。
デザインアンテナと共に壁に設置
衛星放送を受信するための南西の方向に遮蔽物がないご家庭では、デザインアンテナと合わせてパラボラアンテナを設置することが可能です。
アンテナは電波を受信するためだけの装置で、電波を発することはありませんので、それぞれのアンテナが遮蔽物とならない状態であれば、並べて設置することが可能です。
ただし、2つのアンテナを並べて設置する場合には、それぞれのアンテナの重量について十分に把握して、壁が重量に耐えられるかどうかを確認する必要があります。
また、パラボラアンテナの設置場所については限定されてしまうため、玄関先などの目につきやすい場所に設置しなければならないというケースもあります。
デザインアンテナとパラボラアンテナを近い場所に設置することの大きなメリットは、アンテナケーブルを建物内へと引き込むための穴が一箇所で済むため、配線が容易であることです。
ご自宅などの建物の外壁は、風雨などの自然から住人を守る大切な役割を担っていますので、ケーブルを引き込むための穴は最小限にすることが好ましいです。
もちろん、アンテナ工事の専門業者であれば、アンテナやケーブルの取り扱いだけでなく、建物の壁面などの処理についても豊富な知識や経験を持っていますので安心です。
それぞれ別の場所に設置
パラボラアンテナが必ず南西の方向を向いている状態にしなければならないことに加えて、お住まいの地域や周辺環境によってはデザインアンテナの設置箇所にも制約があることが珍しくありません。
八木式アンテナと比較すると電波の受信能力で劣るデザインアンテナは、視聴に十分なだけの電波を受信するために設置場所には工夫が必要です。
特に、電波障害があったり、高い建物が密集していたり、電波塔や基地局の方向に遮蔽物があるエリアでは、デザインアンテナの設置には十分な配慮が必要です。
このような理由によって、デザインアンテナとパラボラアンテナを異なる場所に設置せざるを得ないケースもあります。
パラボラアンテナやデザインアンテナは、お近くのホームセンターなどでも気軽に購入することができますが、それぞれのアンテナを異なる場所に設置しなければならないケースでは特に、アンテナ工事の専門業者にご依頼いただくことをおすすめします。
デザインアンテナと衛星放送まとめ
「デザインアンテナで衛星放送は見れるのか?」という私たちのお問い合わせ窓口に数多く寄せられるご質問に答える形で、デザインアンテナと衛星放送やパラボラアンテナに関する事柄をまとめてご紹介させていてただきました。
冒頭ですでにお答えしている通り、デザインアンテナは地上デジタル放送を視聴するための電波を受信するアンテナですので、衛星放送を受信することは出来ません。
デザインアンテナは、昔ながらのアンテナである八木式アンテナの進化版という位置づけであるため、八木式アンテナで受信できるものと同じテレビ番組やテレビ放送に対応しています。
デザインアンテナと八木式アンテナの違いや共通点については、「デザインアンテナと八木式アンテナを比較」という記事を公開していますので合わせてご一読ください。
https://chideji-ya.com/blog/attention/%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%8a%e3%81%a8%e5%85%ab%e6%9c%a8%e5%bc%8f%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%8a%e3%82%92%e6%af%94%e8%bc%83%ef%bc%81%e3%83%a1%e3%83%aa/
デザインアンテナは、外観がすっきりとしているために八木式アンテナよりもパラボラアンテナに近い存在であると勘違いされるケースがあるために、衛星放送を視聴できると考えてしまう方がいるのも仕方がありません。
この他にもデザインアンテナについては誤解されている点も多いため、「デザインアンテナで失敗した事例を紹介」という記事もご用意しています。
https://chideji-ya.com/blog/attention/%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%8a%e3%81%a7%e5%a4%b1%e6%95%97%e3%81%97%e3%81%9f%e4%ba%8b%e4%be%8b%e3%82%92%e7%b4%b9%e4%bb%8b%ef%bc%81%e5%85%ab%e6%9c%a8%e5%bc%8f/
また、アンテナ工事の専門業者が頭を悩ませる問題のひとつとして、デザインアンテナとパラボラアンテナの設置場所に関する内容もまとめました。
これまで八木式アンテナの支柱に取り付けられることが多かったパラボラアンテナですが、デザインアンテナの登場によって、どこに付ければ良いのかと困ってしまう事例が発生しています。
ただし、デザインアンテナの登場からすでに10年以上が経過し、アンテナ工事の専門業者ではさまざまな解決方法を見つけ出して、お客様にご提案しています。
アンテナ工事は高所での作業が中心となるため、DIYなどが得意な方であっても思わぬ事故が発生してしまう可能性があり、かなり危険です。
専門業者には高所作業のための特殊な道具や計測器、またこれまでのアンテナ工事での知識や経験がありますので、さまざまなアンテナのトラブルに対して適切な対応が可能です。
テレビの映りが悪いかもしれないと感じられたら、まずはお電話にてご相談ください。