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アンテナの寿命は?修理や交換の時期やタイミングを詳しく解説
テレビは日常生活にあって当然の家電であるため、アンテナが故障してしまう可能性について意識することは、ほとんどありません。
このため、いざテレビの映りが悪くなると、どのように対処すればよいのか分からずに困ってしまう方も多いようです。
特に、アンテナが寿命によって修理や交換の時期を迎えている場合には、外観だけでは判断することが出来ません。
いったいアンテナは何年が寿命なのか、寿命を延ばす方法はあるのかなど、アンテナの寿命について徹底的に解説します。
目次
アンテナの寿命は「10年から15年」
私たちアンテナ工事の専門家がお客様に説明するとき、一般的にアンテナの寿命は「10年から15年」と、ご説明しています。
もちろん、10年に満たない時期に故障してしまうことも、20年近くずっと使い続けられているアンテナもありますが、平均的には「10年から15年」です。
お客様のなかには、アンテナは一生モノの装置で、一度取り付ければずっと使うことができると勘違いされている方もいらっしゃいますが、残念ながらアンテナは定期的に交換の時期を迎えます。
ご家庭で使用されているテレビや洗濯機などの電化製品の多くが8年程度で修理や買い直しが必要であることを考えると、アンテナの寿命は長い部類に入ります。
地デジアンテナの寿命の注意点
2011年に地上デジタル放送に完全移行したことによって、アンテナの寿命について注意しなければならない問題が発生しています。
皆さんもお気づきかと思いますが、昔のテレビでは電波が弱い状態や、アンテナが故障したときには、テレビの画面が砂嵐(すなあらし)状態になりましたが、地上デジタル放送では砂嵐になることがありません。
テレビの映りが悪く、音声も途切れ途切れになってしまう砂嵐の状態はとても不快なものですが、少なくとも僅かな情報だけは受信することができました。
しかし、地上デジタル放送では砂嵐が起こりません。
これはデジタルという放送の特徴によって、テレビの電波が弱かったり、十分な電波を受信できていない場合には、テレビ画面にエラーメッセージが表示されて真っ黒な画面となるためです。
つまり、地上デジタル放送への完全移行によって、アンテナが寿命を迎えて受信する電波の強度が弱くなってしまうと、ある日突然、ご自宅のテレビが映らなくなってしまうという問題が発生しているのです。
アンテナが寿命だと判断するポイント
アンテナ工事のプロである私たち地デジやドットコムでは、お客様の負担をできる限り軽減するために、可能であれば修理のみでテレビの映りを改善するように努めています。
しかし、どうしてもアンテナには寿命があるために、新しいアンテナに交換していただく必要があると判断せざるを得ないケースがあります。
寿命を迎えたアンテナには、どのようなことが発生しているのかについてご説明します。
素子が露出してしまっている
アンテナは、テレビ局や電波塔などから発信されるテレビ電波を受信して、ケーブルを通じてテレビ受像機へと電波を届ける装置です。
八木式アンテナと呼ばれる矢印型の昔ながらのアンテナでは、魚の骨のようになっている箇所が電波を受け止めています。専門用語では「素子」と呼んでいます。
素子は本来、外側をアルミニウムなどの素材で覆われていますが、長年の風雨などの影響によって少しずつ劣化し、10年を過ぎる頃には素子が露出してしまうことがあります。
損傷とサビが合わさることによって、アンテナの劣化が急速に進みます。
アンテナの寿命のなかでも最も代表的なのが、この素子の露出によるもので、電波を受け止める箇所での不具合であるためにテレビの映りに直結しますので、最終的には寿命と判断して買い換えとなります。
表面を付着物が覆っている
常に屋外に設置されているアンテナは、風雨によって表面の素材が剥がれてしまうという問題に加えて、表面にさまざまな付着物が付いてしまうこともあります。
鳥の巣や昆虫類などの軽微な付着物であれば、アンテナ本体の清掃を行うことによってテレビの映りが改善されるケースもあります。
一方で、海の近くのご家庭の場合には塩、活火山に近いご家庭の場合には灰などが長年にわたってアンテナに付着した場合には、清掃だけでは対処できないケースがあります。
表面を付着物が覆うことによって、アンテナは十分な電波を受け止めることができず、テレビの映りが悪くなったり、エラーメッセージが表示されて何も映らない真っ黒な状態となってしまうことがあります。
アンテナがサビてしまっている
屋外で使用することが前提のアンテナは、基本的にはサビない素材を使って製造されています。
しかし、表面の素材が削れてしまったり、付着物が多くついた状態になるとサビによる障害が発生することも珍しくありません。
アンテナ本体がサビていない場合でも、アンテナを支えている屋根馬がサビて劣化することで全体が傾いてしまい、電波の受信が十分に行えないケースもあります。
また、このところパラボラアンテナの表面のサビについてお問い合わせをいただくことが増えています。
八木式アンテナなどと比べるとサビるイメージの無い衛星放送用のパラボラアンテナですが、やはり長年の使用によって受け皿の部分がサビてしまうことがあります。
アンテナのサビが広がることで倒壊のリスクもありますので、十分にご注意ください。
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アンテナの寿命を延ばすための方法
アンテナの価格は以前よりも安くなってきましたが、やはりアンテナの故障による突然の出費はお財布にやさしくありません。
このため、少しでもアンテナの寿命を延ばしたいという方も多いでしょう。
アンテナの寿命を延ばすために行うべき対策について、ご紹介します。
アンテナの定期点検を行う
アンテナが寿命だと判断するポイントでご紹介した通り、アンテナは経年劣化によって少しずつ損傷やサビが起こることによって寿命となります。
このため、アンテナ設置から3年程度が経過したタイミングで一度、アンテナ工事の専門業者による点検を受けることで寿命が長持ちします。
特にサビについては早期発見をすることによって、サビ止めなどの軽微な対応を行うだけで、大きくアンテナ全体がサビてしまうことを食い止めることができます。
また、屋根馬などの固定具のサビを早期発見することは、アンテナの転倒や転落防止のための安全対策としても非常に大切です。
日常生活の中でわざわざアンテナを見上げるような機会はほとんどありませんので、定期点検を行うことをおすすめします。
アンテナのサビ対策をする
前の項目でも書いた通り、サビはアンテナの寿命を短くする主な原因のひとつです。
アンテナ本体だけでなく、アンテナを固定する屋根馬(土台)、ワイヤー、針金、アンテナケーブルなどにサビが出ることによって、アンテナは劣化していきます。
もちろん10年以上も使用していて全くサビがないアンテナというものは、ほぼ皆無と言っても過言ではありません。間違いなくアンテナはサビます。
このため、できるかぎりアンテナのサビを抑制するようにサビ止めなどの対策をして、サビが広がらないようにすることがアンテナの寿命を長くします。
サビ止めのスプレー缶などを持った状態で高所作業をすることは大変危険ですので、落下防止などの安全対策を十分に行ったうえで、作業をするようにしてください。
また、アンテナのメンテナンスにつきましても専門業者が対応できますので、アンテナ装置の動作確認なども含めて依頼することもご検討ください。
風雨を避けて設置する
アンテナの表面を覆っているアルミニウムなどの素材が剥げたり、損傷個所からサビが広がる根本的な問題は、風雨などの自然現象によるものです。
台風や大雪などの特別な悪天候による影響だけではなく、日常的な自然環境の変化によってアンテナの本体は少しずつ劣化していきます。
このため、アンテナの寿命を延ばすことを優先するのであれば、風雨を避けた場所にアンテナを設置することが対策のひとつとなります。
ただし、八木式アンテナの場合には設置箇所が屋根の上であることが推奨され、建物などに隠れてしまう場所ではテレビ電波をうまく受信することができません。
アンテナを長持ちさせることだけを考えるあまり、テレビの映りが悪くなることは本末転倒ですので注意しましょう。
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デザインアンテナの寿命は長い?
地上デジタル放送の登場とともに新しく登場したアンテナに、デザインアンテナがあります。
表面をプラスチック樹脂などで覆われているスタイリッシュなデザインの外観であることで、新築のご家庭などを中心として少しずつ市場シェアを伸ばしているアンテナです。
デザインアンテナは2011年以降に本格的に普及しているため、これまでは劣化に関する十分なデータがありませんでしたが、10年が経過したことで寿命に関する状況が分かるようになってきました。
デザインアンテナの方が寿命が長いと言われる理由について解説します。
樹脂で覆われている
デザインアンテナは通常、プラスチックの樹脂によってアンテナ本体が覆われています。
金属部分が露出していないことによってサビや損傷が発生しにくく、長期間の使用に耐えることができます。
ただし、プラスチックのボックスの中に雨が流れ込んでしまうような状態になると寿命が短くなることが想定されますので、ボックスを正しく設置するように心掛けてください。
外壁に設置できる
八木式アンテナとは違い、デザインアンテナは建物の壁面に設置します。
風雨に直接的にさらされている屋根の上の八木式アンテナと比較すると、建物の外壁は守られており、雨風や飛来物などの影響を受けることがありません。
また、一部の地域ではカラスなどの深刻な被害が報告されており、鳥害によってアンテナが故障してしまうケースがありますが、デザインアンテナであれば鳥害の心配もありません。
目視で確認しやすい
アンテナの寿命は、定期的なメンテナンスや、問題の早期発見などによって伸ばすことが出来ます。
建物の壁面に設置されるデザインアンテナは、外部の損傷や本体の傾きなどを目視によって確認しやすいですので、修理のための対応が早くなります。
スマートフォンのカレンダーなどに「アンテナのチェック」を定期的に登録しておくと、忘れずに目視による確認ができますので便利です。
デザインアンテナの寿命が長いと言っても、やはり定期的な目視による確認やメンテナンスがなければ、これまでの八木式アンテナと寿命が大きく変わらない可能性があります。
デザインアンテナの魅力については、こちらの記事を参考にしてください。
https://chideji-ya.com/blog/attention/%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%8a%e3%81%8c%e6%96%b0%e7%af%89%e4%bd%8f%e5%ae%85%e3%81%a7%e3%81%af%e4%b8%bb%e6%b5%81%ef%bc%81%e3%81%9d%e3%81%ae%e7%90%86%e7%94%b1/
パラボラアンテナの寿命は?
衛星放送(BSやCS)を視聴するために必要なパラボラアンテナについては、八木式アンテナと寿命が変わらず10年から15年程度です。
少し意外に感じられるかもしれませんが、パラボラアンテナもサビによる劣化が多く、電波を受信しているお皿の内側部分にもサビが広がることがあります。
設置当初には表面に十分なコーティングがされていますのでサビの心配はありませんが、少しずつコーティングが剥げ落ちることでサビてしまいます。
また、パラボラアンテナは放送電波を発信する衛星の位置に合わせて設置箇所や向きが細かく設定されているため、風雨にさらされやすい場所に設置せざるを得ないことも寿命が短くなる原因になっています。
日頃からBS放送を頻繁に視聴されている方は、10年ごとにパラボラアンテナを購入しなければならないと考えておくほうが良いかもしれません。
アンテナの寿命まとめ
常に風雨にさらされているアンテナは、さまざまな事情によって劣化して約10年から15年ほどで寿命を迎えます。
寿命となる主な原因は、アンテナ表面の損傷とサビです。
風雨のほかにも鳥害や飛来物などによって表面に傷がつくと、少しずつ損傷が広がって、アンテナ内部の素子やケーブルが露出してしまうことで、買い替え時期となります。
また、サビについても同じく最初は小さなものですが、10年ほど経つことでアンテナ本体全体にサビが広がってしまい電波の受信能力が衰えます。
さらに寿命とされる10年から15年を迎えるとアンテナを支える支柱の強度も落ちてきますので、アンテナが倒壊してしまうリスクが高まります。
理想としては3年ごとにメンテナンスを行って寿命を伸ばしつつ、最長でも15年でアンテナを買い換えることがおすすめです。