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700MHzで受信障害!携帯電話の電波でテレビが映らなくなるってほんと?
携帯電話で使用する電波が干渉し、ご自宅のテレビに「700MHz受信障害」が起こる可能性があります。
公共交通機関の広告や、ご自宅にポスティングされたチラシで、なんとなく聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、この「700MHz受信障害」の影響を受けるのはごく一部の地域であり、なおかつ特定のブースター(電波増幅器)を使用している場合だけだということはあまり知られていません。
そこで今回の記事では、様々な電波障害を解決してきた経験のある地デジやドットコムが、700MHzについて基礎から受信障害が起きる仕組み、テレビに起こる症状まで網羅的にご紹介します。
後半では実際の受信障害で現れる症状や対応方法もまとめていますので、「700MHz受信障害ってなんだろう」「自分のテレビに影響が出るのだろうか」とご心配な方はぜひ最後までお読みいただき、万一の場合に専門業者を探す参考にしてください。
700MHzの基礎知識
「700MHz」とは、テレビ放送や携帯電話に使用されている電波の周波数帯のことです。
今回のこの電波障害の発端は、この700MHzの携帯電話の電波とテレビの電波が干渉してしまうことにあります。
ここでは、この700MHzがいったい何なのか、テレビ放送との関係を解説します。
700MHz(メガヘルツ)とは
このMHz(メガヘルツ)とは電波の周波数の単位で、この数字が大きいほど遠くまで届き、送信可能な情報量が多くなります。
実は、今回話題になっている「700MHz」は、テレビ放送が利用している470~710MHzのなかでも高域の周波数です。
つまり700MHzは「遠くまでよく届き」「たくさんの情報を送ることができる」、利便性が高い電波帯といえます。
700MHzとテレビ放送の関係
実は「700MHz」は、2012年まで地上アナログ放送で利用していた周波数帯です。
しかし地上デジタル放送に完全移行したのち、テレビ放送は710MHz以下の周波数帯を利用しているためこの700MHzはほとんど活用されていませんでした。
そこで、この空いた700MHz周波数帯を携帯電話で利用して、激増する携帯電話のデータ通信量に対応しようという取り組みが進行中です。
この700MHz周波数帯を地デジと携帯電波で分け合うという「電波利用の再編成」は、総務省の主導で実施されています。
700MHz受信障害がなぜ起こるのか
700MHzの電波再編が始まったものの、地デジ(710MHz以下)と携帯電話(718MHz以上)があまりにも近いため様々な不具合が発生しています。
それが今回の「700MHz受信障害」です。
700MHz受信障害が起こる条件
700MHzによる電波障害は、すべてのテレビで発生するわけではありません。
テレビの受信障害が発生する条件は、以下の2つです。
1.700MHzを利用する携帯電話の基地局に近いご自宅
2.アナログ放送時代の旧式のブースター(電波増幅器)を使用している
この700MHz受信障害は旧式のブースターによって引き起こされているため、基本的には「DHマーク」のついたブースターへ交換すればすぐに電波障害を解消することが可能です。
また、事前対策が必要な地域では、すでに700MHzに関してのチラシがポスティングされたり、市役所などでの周知活動がはじまっています。
もし特に何もお知らせがない地域にお住まいの場合、現時点では700MHzによる障害の対象地域から外れており、受信障害が発生するリスクは低いと考えられます。
700MHzの影響を受ける旧式のブースターとは
ブースターとは、アンテナが受信したテレビ電波を増幅するための装置です。
ビルや山などの遮蔽物が多い地域や、電波塔から距離がある地域など、電波が弱くなりやすい場所でアンテナに併設し、電波状況改善に役立っています。
そのなかで今回影響を受けるのは、アナログ放送時代のブースターをそのまま使用しているケースです。
この旧式ブースターは今回携帯電話で利用する718MHz以上の周波数を受信し、増幅してしまうため、本来のテレビ放送の電波を妨害してしまいます。
この旧式のブースターには「DHマーク」がないという特徴があるため、心配な方はご自宅のブースターをチェックしてみましょう。
「DHマーク」のついたブースターで700MHz受信障害を回避
ブースターのDHマークは、「デジタルハイビジョン受信マーク710」や「DHマーク710」と呼ばれています。
これは700MHz受信障害を避けるため、携帯電話の電波とテレビ電波が混線しないように設定されたブースターに付与されるシンボルマークです。
一般社団法人電子情報技術産業協会で審査・登録されており、現在の新築住宅や今後新規にブースターを設置する際はこのマークのあるブースターを使用するように協力が求められています。
そのほかに影響を受ける可能性があるケース
今は問題がなくとも、今後携帯電話の基地局が増設されたなどの理由で、いつご自宅が700MHz受信障害の対象地域になるかはわかりません。
また、まれに旧式の地デジアンテナが原因で700MHz受信障害が発生することがあります。
一般的に地デジアンテナには携帯電話や無線などの余分な電波を受信しないように「フィルター機能」がついていますが、旧式のものにはそのフィルターがありません。
そのため旧式の地デジアンテナを使い続けているご家庭では、携帯電話の電波をテレビ電波と混線して受信するため、テレビの映像が乱れてしまう可能性があります。
700MHz受信障害は基本的にブースターを介して発生しますが、アンテナのフィルター機能も旧式のものでは現在の電波編成に対応できていないことを覚えておきましょう。
700MHz受信障害で起きるテレビの症状
実際に700MHz受信障害が発生した際に、テレビに起きる代表的な症状が3つあります。
またもしテレビになにかエラーが出ていても、700MHz受信障害と無関係のものも多いため、その違いを見分けることが重要です。
ここでは、実際に700MHz受信障害を疑うべきテレビの症状や、そうでない症状、700MHz受信障害の影響を受けない放送について解説します。
700MHz受信障害の代表的な症状
700MHz受信障害で起こる代表的な症状は、以下の3つです。
・画面が映らなくなる
・ノイズが発生する
・画面や音声が動かなくなる
画面が映らなくなる現象は「ブラックアウト」とも呼ばれ、携帯電話の電波が混線しテレビの電波が届いていないときに発生する代表的な症状です。
また、画面や音声が動かなくなる「フリーズ」や、四角いノイズが発生する「ブロックノイズ」は、テレビに届く電波が不足している場合によく発生します。
どれも700MHzが原因でなくとも起こる可能性がある不具合ですが、注意喚起のチラシが投函された地域で急にこのような症状が出た場合は、700MHz受信障害を疑ってみましょう。
700MHz受信障害と無関係なエラー
テレビは700MHz受信障害以外にも、様々な要因でうまく映らなきなる可能性があります。
例えば悪天候や強風で、テレビにブロックノイズが発生し「E201」や「E202」などのエラーコードが出た方も多いかもしれません。
このような場合は一時的なものが多く、基本的に時間経過で回復するため慌てて業者に連絡を取る必要はありません。
また、E100・E101・E102などのエラーコードはB-CASカードの不具合で、E203・E204・E205はチャンネル選択の不具合です。
テレビに発生するエラーコードは「アンテナとエラーコードの関係を解説!」にまとめていますので、700MHz受信障害なのかどうか迷った場合は参考にしてください。
衛星放送やケーブルテレビは影響を受けない
700MHz受信障害は、原則旧式のアンテナやブースターを設置してテレビ視聴をしているご家庭で発生します。
そのため、人工衛星を仲介して電波を送る衛星放送(BS/CS)や、ケーブルを通じて電波を受け取っているケーブルテレビや光テレビは電波障害を受けることがありません。
もし衛星放送やケーブルテレビなどで不具合が発生した場合700MHzとは無関係なので、契約先かアンテナ専門業者に調査を依頼するようにしましょう。
700MHz受信障害が起きてしまったら
700MHz受信障害は誰にでも発生するものではないため、影響を受けるテレビは限定されます。
しかし、もし700MHz受信障害が発生した場合の相談先や解決方法を知っておくことは重要です。
ここでは、専門の相談ダイヤルだけでなく、アンテナ専門業者に相談すべき状況や、注意すべき詐欺情報などをご紹介します。
700MHz専門の相談ダイヤルへ連絡
もし急にテレビに不具合が発生し、700MHz受信障害のチラシが投函された地域で、かつ「地デジ化から10年以上アンテナもブースターも点検していない」「ブースターが旧式のDHマークがないものだった」という方は700MHz専門の相談ダイアルへ連絡しましょう。
このコールセンターは「NEXT!700MHz」のチラシ裏面や、ネットで検索するとすぐに確認可能です。
このコールセンターに相談後、受信障害対策員が直接自宅のアンテナ設備を調査しにきてくれるため、在宅している日に来てもらえるよう調整しましょう。
調査の結果、テレビの不具合が700MHzの影響だと認定された場合、旧式のブースター交換や不具合解消のための機器の調整などを行ってくれます。
この際、調査費や出張費用、ブースターの代金、工事費用などはすべて無料です。
費用負担をする必要はないため、もし費用を請求されたら詐欺なので、絶対にお金を払ってはいけません。
また、テレビの不具合が700MHz由来のものでなかった場合、調査や修理はしてもらえないため注意しましょう。
700MHzの影響かわからない場合はアンテナ業者へ
700MHz電波障害は、携帯電話の基地局に近い地域で旧式のアンテナやブースターを使用しているご家庭に限定して発生するものです。
そのためテレビに不具合が起きたからといって、すぐに700MHzが影響しているとは限りません。
特に最近アンテナやブースターを新設していたり、700MHz電波障害の対策チラシが入っていない地域、新築のご家庭などは700MHzの影響を受けている可能性は低いです。
もちろん700MHz専門の相談ダイヤルへ連絡へ相談することも大切ですが、結局不具合を点検・修理してもらえずに再度別の業者を探す手間がかかったり、テレビが見れない期間が延びてしまいかねません。
アンテナやブースターの寿命は10〜15年で、10年を超えると劣化や故障が発生しやすくなります。
もしブースターやアンテナ設備を10年以上点検していない場合は、今後のためにも一度アンテナ専門業者に相談し、アンテナの総点検を行うのもおすすめです。
受信障害対策員を装った詐欺に注意!
700MHzの受信対策員を装って勝手に点検し、高額請求を行う詐欺が発生しています。
「ブースターを交換しなければいけない」「700MHzになるのでアンテナを新しくしなければいけない」などは詐欺です。
700MHz専門の調査員は完全無料でブースター交換をしてくれますし、アンテナ専門業者であればきちんとした見積もりや工事内容の説明があるはずです。
作業員に身分証の提示を求めるなど、詐欺にあわないように注意しましょう。
700MHzで起こる受信障害のまとめ
700MHz受信障害とは、これまでアナログ放送が使用していた電波帯を携帯電話で利用できるように再編した結果、特定の条件を持つアンテナで電波の混線が発生することで発生するテレビの受信障害です。
特定の条件とは、携帯電話の基地局に近い地域で、かつ旧式のブースターを使用しているケースを指します。
ご自宅がこの条件に当てはまるかどうかを考えながら、テレビに不具合が発生したらご自宅にベストな相談先に連絡できるよう、日頃から情報収集をしてゆきましょう。
もし現時点で700MHz受信障害についてご心配のある方、ご自宅のテレビに不具合が発生している方は、いつでも地デジやドットコムまでご相談ください。
状況によっては即日対応、即日工事も可能です。
専門知識を持った職員が、24時間体制でご連絡をお待ちしています。