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平面アンテナ設置のメリットとデメリット!作業時間や地域特性を解説
平面アンテナは、すっきりとした外観が特徴的なテレビアンテナで、一般的には「デザインアンテナ」や「フラットアンテナ」と呼ばれることが多いタイプのアンテナです。
日本では長らく八木式アンテナと呼ばれる矢印の形をしたアンテナが設置されてきましたが、地上デジタル放送の本格導入や、電波強度の弱い地域の減少などを受け、平面アンテナが普及しはじめています。
アンテナの付け替えをご検討されている方のために、平面アンテナの特徴や、メリットとデメリット、設置に向いている地域や取り付け時間など、あらゆる情報を網羅してご説明いたします。
目次
平面アンテナ(デザインアンテナ)とは
平面アンテナとは、プラスチック樹脂などで外観が覆われたデザイン性の高いテレビ電波受信用のアンテナです。これまで一般的に普及してきた八木式アンテナと機能に違いは無く、家屋の目立つ場所に設置しても景観を損なわないことが魅力です。
八木式アンテナでは導波器(素子)の数によって電波の受信能力に違いがありましたが、デザインアンテナでは20~30素子程度の能力を有しており、小型でも力強く電波を捉えます。
ただし、平面アンテナはボックスの中に八木式アンテナのような骨組みが内蔵されているわけではなく、金属の薄い板によって電波を捉える構造であるため、素子という概念はありません。
金属の板で捉えられた電波は、給電装置からアンテナケーブルへと接続され、屋内のテレビ本体へと届きます。
平面アンテナのメリットとデメリット
新しく登場した平面アンテナは、八木式アンテナよりも高性能であるという認識を持たれている方も多いのですが、やはりメリットとデメリットがあります。
できれば最新式のアンテナを導入したいと要望されている場合でも、アンテナ工事のプロとして従来通りの八木式アンテナをおすすめするケースがあります。
平面アンテナのメリットとデメリットについて説明いたします。
平面アンテナを設置する6つのメリット
平面アンテナを設置するメリットは、以下の6つです。
・デザイン性が高い
・能力と比べて小さい
・壁面に設置できる
・風雨に強い
・屋根を傷つけない
・太陽光パネルの邪魔にならない
これらの平面アンテナのメリットについて、さらに詳しく解説していきます。
デザイン性が高い
平面アンテナが従来のタイプよりも優れている点は、なんといっても外観が美しくデザイン性に優れているということです。
プラスチック樹脂などで外観が覆われている平面アンテナは、真っ白のタイプのものが主流となりますが、そのほかにもブラウンやブラックなどのカラーバリエーションもあります。
外装の色の違いによる機能の変化はありませんので、外壁のカラーに合わせて自由に平面アンテナを選ぶことが可能です。
日常生活では屋根の上にあるアンテナのことを気にする機会は決して多くありませんが、街を歩いていてお洒落なデザインの家だと感じたとき、屋根の上にアンテナが無いことに気付くことがあるかもしれません。
能力と比べて小さい
従来型の八木式アンテナと比べた場合、同じ20素子程度の受信能力を持った平面アンテナの方が、サイズが3分の1程度とコンパクトになっています。
どれだけデザイン性が良くても、ボックス型の形状は目立ってしまいがちですので、同じ受信能力のアンテナが小さくてコンパクトであることは非常に大きなメリットです。
また、平面アンテナは専用の設置器具やアタッチメントを使用して正しく取り付けた場合、サイズが小さく取り外しが容易ですので、メンテナンスがしやすいということもメリットです。
壁面に設置できる
平面アンテナは内部の構造上、屋根の上に設置する必要が無く、主に家屋や建物の壁面に設置します。
屋根の上に設置しなくても良いことのメリットとしては、建物の外観を損なわないことに加えて、風雨などによってアンテナが損傷したり、転倒することを防ぐことができる点にあります。
地域のテレビ電波の受信状況にもよりますが、建物の目立たない場所にひっそりとアンテナを設置することができることも平面アンテナの大きなメリットだと言えるでしょう。
また、重量は2キログラム程度ですので、土台の取り付けをしっかりと行えば、壁面や建物への負担もなく、経年によって傾いてしまったり劣化してしまうこともほとんどありません。
風雨に強い
複雑な構造がむき出しの状態となっている八木式アンテナと比べると、平面アンテナは風雨にも強い外観の設計となっています。
また、屋根の上に取り付けなくても良い点が、風雨に強い理由のひとつでもあります。
プラスチック樹脂などで覆われた外観は、強い衝撃への耐久性はありませんが、雨や風などの自然現象によって損傷することはありません。もちろん、飛来物が激突すると損傷します。
屋根を傷つけない
建物の壁面や室内に設置する平面アンテナは、設置時に屋根に上がることがありませんので、瓦などを傷つけずに設置工事が完了するというメリットがあります。
また、設置後のアンテナについても、転倒などによって屋根を傷つけてしまう可能性がゼロではありませんので、強度に不安がある屋根や瓦などのお宅では平面アンテナを検討されることが多いです。
八木式アンテナが主流だった頃は、屋根の上にアンテナを設置したくないご家庭では、敷地内にアンテナ設置のための電柱を建てるケースもあり費用が膨大になっていました。
このような要望を持たれるご家庭では、平面アンテナの登場によって屋根以外でのアンテナ設置が可能となり、大幅な設置コストの削減となっています。
太陽光パネルの邪魔にならない
平面アンテナの設置をご依頼いただくお客様のなかには、太陽光発電パネルを屋根に設置するタイミングに合わせて、従来型の八木式アンテナを取り除きたいという要望をお持ちの方も多いです。
以前は、屋根の上に設置するものと言えば、アンテナ以外には特にありませんでしたが、家庭用の太陽光パネルの普及によってアンテナがあることが邪魔になるケースがあります。
屋根の上の限られたスペースに大きなアンテナが立っていることで、太陽光パネルの設置箇所が限定されてしまうということに加えて、アンテナによって日光が遮られパネル上に影が出来てしまうことにお困りのケースもあります。
平面アンテナであれば壁面に設置することが可能ですので、太陽光パネルの邪魔をせずに、発電とテレビ視聴を共存させることができます。
平面アンテナを設置するデメリット
平面アンテナを設置することのデメリットは、以下の2つです。
・受信能力がやや弱い
・本体費用がやや高い
それぞれのデメリットについて解説いたします。
受信能力がやや弱い
平面アンテナは、八木式アンテナと比較すると受信能力がやや弱いと感じることがあります。
特に、壁面の目立たない場所を選んで設置したときに十分なアンテナレベルを維持することができなかったり、室内に設置したときに壁や屋根などの障害物によって受信ができないケースがあります。
このため、八木式アンテナであってもテレビ電波が受信しにくいというエリアでは、代替として平面アンテナを選択することはできません。
ご自宅の周辺エリアなどで平面アンテナを設置されているご家庭がある場合には、おそらくテレビ電波を問題なく受信することができますが、アンテナ工事の専門業者に事前調査を依頼することがおすすめです。
また、受信能力が弱い場合には、電波の増幅器であるブースターを併設することによって、電波を強めてテレビ視聴に問題のないレベルまで引き上げることも可能です。
本体費用がやや高い
平面アンテナが登場した当初と比べると価格は落ちてきましたが、それでも八木式アンテナと比較すると、平面アンテナの購入費用は20%から30%割高になってしまいます。
一度限りの購入費用で、すっきりとした外観がずっと続くことを考慮すれば、平面アンテナを選択されるご家庭も数多くありますが、アンテナ設置や改修についてできる限り費用を抑えたいという場合には、従来型の八木式アンテナを設置されることをおすすめします。
なお、屋根の上に昇らなければならない八木式アンテナと比べて、平面アンテナの方が設置にかかるコストが安い場合や、設置にかかる日数が短くなることもありますので、アンテナ工事の専門業者に相談のうえ、見積もりを取るようにしてください。
平面アンテナの設置にかかる日数
ご自宅や建物のどこに設置するのかによってアンテナ工事にかかる日数は大幅に違いますが、屋根の強度などを気にせずに脚立のみで作業が可能な平面アンテナの取り付け工事は、比較的短い日数で終了します。
すでに室内のアンテナケーブル(同軸ケーブル)が敷設されており、屋内への引き込み箇所に問題がない場合には、1日で作業が完了することも珍しくありません。
設置方法のイメージとしては、エアコン本体や壁掛けテレビに近いもので、設置用の土台を壁にしっかりと固定した上で、平面アンテナの本体をひっかけるようにして設置します。
アンテナの取り付け工事では、リビングや寝室などのテレビが設置されている部屋へと作業員が立ち入る必要があるため、工事の期間中には必ずご家族に在宅をしていただかなければなりません。
このため、できる限りスピーディに工事を終わらせるように、アンテナ工事の専門業者では作業時間の短縮を心掛けています。
地元の電気屋さんでもアンテナ工事に対応してくれる店舗がありますが、専門業者と比べると必要な部品や道具などを十分に把握できておらず、工事が数日間に渡ってしまうことも多いようです。
平面アンテナに向いている地域
平面アンテナは、設置工事が比較的容易で、壁面や屋内などの様々な場所での使用を想定して設計されているため、八木式アンテナよりも設置に向いている地域が多いです。
特に、北海道や東北などの豪雪地帯や、日本海沿岸の暴風が吹くエリア、また沖縄や四国、和歌山などの定期的に大型の台風が訪れる地域では、平面アンテナが力を発揮します。
また、景観に関する条例などによってアンテナの取り換えが難しい地域であっても、平面アンテナであれば認められるケースがあるようです。
さらに、近隣に学校や通学路があるエリアでは、暴風などの突発的な自然現象が発生してアンテナが転落して児童が負傷してしまう恐れがあることから、平面アンテナに取り換えるというご家庭もあります。
一方、平面アンテナの設置が不向きな地域としては、やはり電波強度が弱く、屋根の上に八木式アンテナを乗せなければ十分な電波を拾うことができないエリアが該当します。
平面アンテナに関するまとめ
平面アンテナは、地上デジタル放送への全面切り替えが行われる少し前の2009年頃から日本各地での導入が始まったアンテナで、比較的歴史が浅い最新式のアンテナ装置です。
2011年以降は、新築で建てられた一戸建ての壁面や、個別のアンテナ設置が認められていない集合住宅のベランダなどに平面アンテナが採用されるケースが増えています。
平面アンテナを導入することのメリットは数多くありますが、特に屋根の上にアンテナを設置しなくても良いという建物の外観上の美しさと、転倒や転落の危険性が少ないという安全上のメリットが大きいです。
一方のデメリットとしては、電波の受信能力が「やや弱い」ことと、本体の購入価格が「やや高い」ことが挙げられます。さまざまなメリットと比較しながら平面アンテナの設置を検討してみてください。
屋根に登らずにアンテナを設置できますので、作業にかかる日数は最短で1日となっており、即日の作業に対応してくれる業者であれば、今晩のテレビ視聴にも間に合う可能性があります。
ただし、アンテナ工事では地域ごとの特性や、アンテナケーブルの敷設などのさまざまな要素がありますので、まずはアンテナ工事の専門業者に電話やメールで問い合わせを行い、ご自宅の状況やテレビの映り具合などについて正確に伝えて相談することが重要になります。
また、アンテナやテレビに関する不満や不安を合わせて伝えることで、専門業者の知識や経験をもとにした適切な回答が得られることもあります。
外観をすっきりとさせて、屋根を傷つけたり、安全面での不安が取り除かれる平面アンテナをご検討される場合には、まずは一度お問い合わせください。