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ユニコーンアンテナの特徴やメリット、設置の際の注意点は?
地デジアンテナ設置を考えていて「ユニコーンアンテナの特徴やメリットが知りたい」「ユニコーンアンテナの設置費用や注意点を教えて」など、疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
ユニコーンアンテナはデザインアンテナの一種で、ポール型でスタイリッシュなので家の美観を損ないません。電波の受信性能が優れており、風を受け流しやすい構造です。
ここでは、ユニコーンアンテナの特徴やメリット、設置費用や注意点などについて解説します。
ユニコーンアンテナとは
ユニコーンアンテナは、2017年に登場した地デジアンテナで、デザインアンテナの一種です。筒状でスタイリッシュなデザインが魅力です。また、八木式アンテナのように受信感度が優れています。まずは、ユニコーンアンテナの基本情報について見ていきましょう。
アンテナは大きく2種類
地デジアンテナは「八木式アンテナ」と「デザインアンテナ」の大きく2つに分けられます。それぞれの特徴は、次のとおりです。
■八木式アンテナ
八木式アンテナは昔からあるアンテナで、魚の骨のような形状をしています。現在は地デジ放送を見るためのUHFアンテナとして普及していますが、かつてはVHFアンテナとして利用されていました。八木式アンテナは、反射器(リフレクター)、輻射器(ラジエーター)、導波器(ディレクター)の3つで構成されています。八木式アンテナの最大の特徴は、テレビ電波を受信する性能が高いことです。また、比較的安価で手に入るため、アンテナ設置のコストを抑えられます。
■デザインアンテナ
デザインアンテナは、外壁などに設置できるボックス型の地デジアンテナです。平面アンテナや壁面アンテナとも呼ばれています。スタイリッシュなデザインで、ホワイトやブラックなどカラーバリエーションが豊富なのが特徴で、家の美観を損ないません。外壁や室内に設置できるためメンテナンスも容易です。
このように、地デジアンテナは八木式アンテナとデザインアンテナに分けられます。
ユニコーンアンテナはデザインアンテナの一種
ユニコーンアンテナはデザインアンテナの一種で、地上デジタル放送用アンテナの第3世代として登場しました。マスプロ電工が開発した筒状のアンテナです。360度どこから見ても同じ形をしており、ポール型アンテナとも呼ばれています。ユニコーンアンテナは、開発元であるマスプロ電工の商標となっています。
ユニコーンアンテナは、家の美観を損なわないデザイン性の高さが魅力です。また、八木式アンテナ並に受信感度が優れています。強風の影響も受けづらく、ソーラーパネルを設置している家でも安心して設置できるなどの特徴があります。
これまではデザインアンテナといえば、ボックス型の形状が主流でしたが、ユニコーンアンテナが加わったことで、ボックス型とポール型から選ぶことが可能です。
ユニコーンアンテナの設置方法
ユニコーンアンテナの設置方法は、次の3つです。
■破風板設置
ユニコーンアンテナの最も代表的な設置方法です。サイドベース金具を使い、破風板に設置します。少しでも高い位置に設置することで、電波感度が高くなります。
■屋根上設置
八木式アンテナと同じように屋根上に設置します。高い位置に設置するため、感度の良い電波受信が期待できます。設置する際は、屋根馬とアンテナマストを使用して取り付け、ワイヤーで固定します。
■スッキリポール設置
スッキリポール(住宅用引込柱)を使うと、配線をキレイにまとめて屋内に引き込めます。スッキリポールに設置すれば高さがあるため感度の良い電波受信が期待できます。破風板や屋根上のように、家に直接設置しなくて良いのも特徴です。
このように、ユニコーンアンテナには「破風板設置」「屋根上設置」「スッキリポール設置」の3つの設置方法があります。
ユニコーンアンテナの性能
ユニコーンアンテナの性能・特徴には「家の美観を損なわないデザイン性」「電波の受信性能が優れている」「風の影響を受けにくい」などがあります。ユニコーンアンテナの性能や特徴を知ることで、八木式アンテナやボックス型のデザインアンテナと比較がしやすくなります。また、自宅に合うかどうか判断することが可能です。
ここでは、ユニコーンアンテナの性能・特徴について見ていきましょう。
家の美観を損なわないデザイン性
ユニコーンアンテナは、家の美観を損なわないデザイン性の高さが特徴です。受信感度に定評がある八木式アンテナは、デザインの評判は良くありません。魚の骨のような形状をしており「古い感じがして嫌」「オシャレな家のデザインに八木式アンテナは馴染まない」などの声があります。
ユニコーンアンテナはポール型でシンプルかつスタイリッシュなデザインです。アンテナと気づかない人もいます。ホワイトとブラックから選択することができ、家の外観デザインのアクセントにもなります。デザイン性が優れている点は、ユニコーンアンテナの魅力です。
電波の受信性能が優れている
受信性能が優れているのも、ユニコーンアンテナの特徴です。八木式アンテナ並の電波受信性能が備わっています。周辺に住宅や商業施設、高層ビルなどがある建物密集エリアで、電波を感度良く受信するには、高所での受信が望まれます。
たとえば、ボックス型のデザインアンテナだと外壁設置がメインとなるため、電波の受信感度が低い可能性があります。ユニコーンアンテナの場合は、破風板設置や屋根上設置、スッキリポール設置などで高い位置での受信環境をつくることが可能です。高所への立ち上げスタイルで設置できるので、安定したテレビ視聴を実現できます。
風の影響を受けにくい
ユニコーンアンテナは、風の影響を受けにくいのも特徴です。ポール型で風を受ける面積が小さいため、台風などの強風が吹いても受け流します。たとえば、ボックス型のデザインアンテナは、平面なので風の影響を強く受けてしまいます。強風が吹くとアンテナの位置がズレることもあるので注意が必要です。
ユニコーンアンテナであれば、向かってきた風を受け流しやすい構造なので、風によるトラブルを軽減できます。
太陽光パネルに影響が出にくい
自宅に太陽光パネルを設置している方も多いのではないでしょうか。ユニコーンアンテナは、太陽光パネルに影響が出にくいアンテナです。細長いポール型なので、太陽光をほとんど遮りません。太陽光パネルに影を落としにくいため安心です。
越境を防げる
家に設置したアンテナが原因で越境問題になることもあります。特に、建物同士が近い住宅密集地では注意しなくてはなりません。何も考えずにアンテナを設置してしまうと、隣家の敷地に侵入し、トラブルになる可能性もあります。特に、横に長い八木式アンテナは注意が必要です。
ユニコーンアンテナであれば、ポール型で屋根上や破風板などに垂直に設置できるため、越境する可能性を低く抑えられます。
鳥がとまりにくいので汚れにくい
八木式アンテナを屋根上設置すると、鳥がとまりやすく糞害も多いです。そのため、アンテナ周りが糞で汚れてしまいます。ユニコーンアンテナは面積が小さく、鳥がとまるスペースが少ないため、糞害を軽減できます。汚れにくいので、見た目の影響も少ないです。
ユニコーンアンテナとデザインアンテナの違い
ユニコーンアンテナとデザインアンテナは、形状や風の影響、カラーバリエーションなどいくつかの違いがあります。違いを知ることで、どちらのアンテナが自宅に合うか判断しやすくなります。
ここでは、ユニコーンアンテナとデザインアンテナの違いについて、いくつかの項目に分けて見ていきましょう。
形状
ユニコーンアンテナとデザインアンテナでは、形状が違います。ユニコーンアンテナは「伝説の一角獣ユニコーン」が名前の由来になっているとおり、角のようなポール型です。360度どこから見ても同じ形です。シンプルかつスタイリッシュな形状なので、家の美観を損ないません。
一般的なデザインアンテナはボックス型の形状です。平面アンテナとも呼ばれており、縦長の長方形のフォルムです。ユニコーンアンテナはデザインアンテナの一種ですが、一般的なデザインアンテナとは形状が違います。
風の影響
ユニコーンアンテナとデザインアンテナでは、風の影響が異なります。一般的なデザインアンテナは、ボックス型で風の影響を受けやすい形状です。強風が吹くとアンテナの位置がズレる可能性があります。
ユニコーンアンテナの場合は、ポール型なので向かってくる風を受け流しやすい構造です。そのため、強風の影響を受けづらく、位置ズレなどを回避することが可能です。風が強い地域に住んでいる場合も、ユニコーンアンテナであれば安心できます。
カラーバリエーション
八木式アンテナの場合はカラーバリエーションはありませんが、ユニコーンアンテナとデザインアンテナは好きなカラーを選択できます。ユニコーンアンテナはホワイトとブラックから選択可能です。デザインアンテナはカラーバリエーションが豊富で、ホワイトやブラック、ブラックブラウン、ライトブラウンなどから選べます。
外壁と似たカラーを選んだり、あえて外壁とは違うカラーを選択してアクセントにすることもできます。
受信感度
ユニコーンアンテナとデザインアンテナの製品自体の受信感度に大きな違いはありません。しかし、ユニコーンアンテナは破風板設置や屋根上設置、スッキリポール設置など、デザインアンテナよりも高い位置に設置できるので、強い電波を受信できます。そのため、電波環境を重視するのであればユニコーンアンテナを選ぶのが一般的です。
ユニコーンアンテナとデザインアンテナ、どちらも20素子程度の電波感度(製品によって異なります)になりますが、高所に設置できるユニコーンアンテナのほうが、より快適なテレビ視聴環境を構築しやすいのが違いです。
アンテナ本体価格
ユニコーンアンテナの本体価格は7,000円〜9,000円です。一方で、ボックス型のデザインアンテナの価格は5,000円〜6,000円となります。製品や販売店・サイトによって価格は異なりますが、デザインアンテナよりもユニコーンアンテナのほうが若干高い傾向にあります。
ユニコーンアンテナの設置費用は?
ここでは、ユニコーンアンテナの設置費用相場について見ていきましょう。
ユニコーンアンテナの設置費用相場
ユニコーンアンテナの設置費用相場は、30,000〜40,000円です。たとえば、地デジやドットコムの場合は「ユニコーンアンテナ取付プラン」が33,000円(税込)〜、「ユニコーンアンテナ+BS/CSアンテナ取付プラン」が55,000円(税込)〜となっています。
同社の「デザインアンテナ取付プラン」が22,000円(税込)〜、「デザインアンテナ+BS/CSアンテナ取付プラン」が44,000円(税込)〜となりますので、デザインアンテナの設置費用よりも若干高くなります。
業者によって費用が異なる
ユニコーンアンテナに限った話ではありませんが、アンテナ設置費用は業者によって異なります。同じ工事内容で5,000円以上違う場合もあります。割高な費用を支払うリスクを回避し、少しでも安く抑えるために、複数の業者で相見積もりを取って比較するようにしてください。業者によって設置費用が異なることを理解しておきましょう。
ユニコーンアンテナ設置の注意点
ユニコーンアンテナのを設置する際は「自分で設置するのは危険」「設置業者は比較して選ぶ」などの注意点があります。事前に注意点を知っていることで、リスク回避や事前準備がしやすくなります。
ここでは、ユニコーンアンテナ設置の注意点について見ていきましょう。
自分で設置するのは危険
「ユニコーンアンテナを自分で設置したい」と考えている方も少なくありません。自分で設置をすれば、アンテナ取り付けの知識や経験を得ることができます。しかし、ユニコーンアンテナを自分で設置するのは危険です。破風板設置、屋根上設置、スッキリポール設置と、どの設置方法でも慣れない高所での作業となるためです。足を滑らせてケガや落下のリスクがあります。
多少のコストはかかりますが、ユニコーンアンテナの設置は業者に依頼をしたほうが良いでしょう。様々なリスクを回避できます。
受信感度が悪い場合はブースター設置を検討する
ユニコーンアンテナは、ボックス型のデザインアンテナよりも受信感度が良いのが特徴です。ただし、周辺環境や設置場所によっては、受信感度が悪く、快適なテレビ視聴が難しい場合があります。その場合は、ブースターの設置を検討しましょう。ブースターとは増幅器で、アンテナで受信した電波を強くする機器です。
ブースターを設置することで、電波が強くなり、快適なテレビ視聴環境を実現しやすくなります。「屋外用」と「屋内用」があり、映像乱れなどが生じる場合は屋内用、テレビがほとんど映らない場合は屋外用を選ぶのが一般的です。受信感度が悪い場合は、ブースターを設置して改善させましょう。
設置業者は比較して選ぶ
ユニコーンアンテナの設置を業者に依頼する場合は、複数のアンテナ業者を比較するようにしましょう。アンテナ業者によって、特徴や費用、保証などに違いがあるためです。同じユニコーンアンテナ設置でも、業者によって費用が5,000円以上違ったり、保証期間が大きく異なります。保証期間が長ければ、アンテナが故障した場合に無償で対応してもらえる可能性があります。
アンテナ業者を選ぶ際は、実績や評判、費用、保証内容などを比較するようにしてください。見積もりは、必ず複数業者で相見積もりを取りましょう。
台風や地震などで方向がズレる可能性もある
ボックス型デザインアンテナだと風の影響を受けやすいため、強風が吹いた際に位置がズレる可能性があります。しかし、ユニコーンアンテナはポール型で、向かってくる風を受け流しやすい構造となるため、強風が吹いても影響は限定的です。風による位置ズレのリスクを軽減できます。
ただし、いくら風を受けやすい構造とはいえ、台風など猛烈な風が吹いた場合は、位置がズレるなど何らかの被害を受ける可能性があります。また、地震が発生した場合も同様です。ユニコーンアンテナは比較的自然災害に強い構造ですが、リスクはゼロではないので注意してください。
一部の地域では設置できない
ユニコーンアンテナは、周りをビルで囲まれていたり、一部の垂直波受信地域では設置できない場合があります。ユニコーンアンテナの設置を検討している場合は、事前に業者に確認するようにしましょう。
他のアンテナとよく比較して選ぶ
ユニコーンアンテナを設置する前に、他のアンテナとよく比較しましょう。八木式アンテナやボックス型デザインアンテナ、それぞれユニコーンアンテナとは特徴が異なるためです。各アンテナのメリット・デメリットを理解したうえで、自宅に合ったアンテナを選ぶことが大切です。適切でないアンテナを選ぶと、快適なテレビ視聴環境を実現できない可能性があります。
最初からユニコーンアンテナ1択ではなく、八木式アンテナやボックス型デザインアンテナとも比較を行い、適切なアンテナを選びましょう。
まとめ
ここでは、ユニコーンアンテナの特徴やメリット、設置費用や注意点などについて解説しました。ユニコーンアンテナはデザインアンテナの一種で、スタイリッシュなポール型で高所に設置できるのが特徴です。住宅密集地でも高い受信感度で、快適なテレビ視聴環境をつくります。
ケガなどのリスクを回避するためにも、ユニコーンアンテナを設置する場合は業者に依頼することをおすすめします。複数の業者を比較して、信頼できる業者を選ぶようにしてください。