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アンテナと受信できる放送局の関係を解説!番組のネットワークの仕組みとは
テレビにはたくさんのチャンネルがあり、毎日様々な番組が放送されています。
しかし地域によってアンテナが受信できる電波が異なるため、視聴できる番組や放送局には差があります。
ここでは、テレビが視聴できる仕組みを知りたい方、放送局の種類やネットワークに関して知りたい方などにむけて、放送局の詳細や放送範囲、Tverなどのオンデマンド配信サービスなどから、アンテナと放送局の関係を解説します。
目次
放送局の電波をアンテナで受信する仕組み
ここではアンテナと受信できる放送局の関係を理解するための基礎知識として、地デジ放送の仕組みについてご紹介します。
地デジ放送における放送局(放送事業者)とは、テレビで放送する番組制作を行いプログラム(番組表)したがってその電波を発信している業者です。
この放送局が発信する電波が電波塔から各地へ送信され、ローカルネットである中継局を経由して各家庭へと届けられています。
各地を経由した電波は最終的に各建物のアンテナが受信し、家庭内のケーブル配線を通ってテレビで再び映像として再生される仕組みになっています。
なお遮蔽物がない場合は、一般的に電波塔などの中継地から遠ければ遠いほど電波が弱くなります。そのため放送局からの電波を正しく受信するには、ご自宅の受信感度に合わせたアンテナや周辺機器の設置を行うことが重要です。
アンテナで受信できる放送局の種類
アンテナで受信できる放送局には、大きくわけて公共放送である日本放送協会(NHK)と民間放送局(民放)があります。
地デジ専用のUHFアンテナには八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナなどの種類がありますが、どのアンテナを選択してもすべての放送局からの電波を受信することができます。
ここでは、具体的にどのような種類の放送局があるのかをご紹介します。
NHKとは
NHKは日本放送協会の略称で、1950年に設立された放送法に基づいて運営される総務省管轄の特殊法人です。
放送法7条の「公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを目的」にしています。
また、契約を結んだ個人からの受信料を財源として番組制作を行っており、スポンサーや政治に左右されない正確な報道やコンテンツを提供することを使命としています。
民間放送とは
民間放送とは放送事業者として総務省から認可を受けた放送局のことで、家庭向けに様々な番組の制作、発信を行っています。
受信料を徴収するNHKと異なり、スポンサーなどの広告料を財源として運営されています。
アンテナで受信可能な民間の放送局とは
民間放送を発信する放送局は、在京キー局、地方のローカル局、各放送網から独立したU局に分けられます。
どの放送局も地デジ用のUHFアンテナで電波を受信していますが、全国で同じタイミングで同じ番組を視聴するためには、各民間放送局のネットワークが欠かせません。
ここでは民間放送局の種類やネットワークについて解説します。
在京キー局とは
民間放送局のネットワークの中心となるのが「在京キー局」とよばれる東京にある放送局です。メインとなる番組制作や電波の発信元としての役割があるため、「キー・ステーション」「発局」ともよばれています。
全国で同じ番組を視聴できているのは、このキー局が発信した番組を地方のローカル局がうけとり、それを各地域で放送しているためです。
このメインとなるキー局には、日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョンの5つの放送局があります。
日本テレビ
1953年に日本初の民間放送局として開局したテレビ放送会社です。正式名称は日本テレビ放送網株式会社で、 NTVや日テレとも呼ばれています。
日本テレビ系(NNN系列)のキー局であり、地方にある30局をネットワークとして束ねています。
主なローカル局に、讀賣テレビや中京テレビなどがあります。
テレビ朝日
1957年に開局した民間放送局で、はじめは教育番組専門局としてスタートしました。その後一般放送局となっており、現在ではテレ朝とも呼ばれています。
テレビ朝日系(ANN系列)のキー局であり、ネットワークには26の地方放送局が含まれています。
主なローカル局に、朝日放送、名古屋テレビなどがあります。
TBSテレビ
1955年に日本で2番目に開局した民間放送局で、当時は東京で唯一のテレビ・ラジオの兼営局でした。このTBSとは「TOKYO BROADCASTING SYSTEM TELEVISION, INC」の略称です。
TBS系列(JNN系列)のキー局で、28の地方放送局からなる放送網を束ねています。
主なローカル局に、毎日放送、中部日本放送があります。
テレビ東京
1964年に財団法人日本科学技術振興財団の科学教育専門局として開局しました。
しかし経営難から1969年に日本経済新聞が経営に参入し、1973年に一般放送局となりました。在京キー局としては、後発の放送局にあたります。
テレビ東京系列(TXN系列)のキー局として、6つのローカル放送局ネットワークをもっています。
主なローカル局に、テレビ大阪、テレビ愛知などがあります。
フジテレビジョン
1959年に在京キー局で4番目に開局しました。産経新聞やニッポン放送などで構成されるフジサンケイグループに所属しています。
番組の供給を目的とするフジネットワーク (FNS系列)と、ニュース素材の供給を目的とするフジニュースネットワーク (FNN系列) を組織し、28の放送局をまとめています。
主なローカル局に、関西テレビや東海テレビなどがあります。
地方のローカル局とは
ローカル局とは、特定の範囲を放送エリアに持つ放送局のことです。
一般的にはキー局の対義語として地方にある放送局を指しますが、広義でいえば在京キー局も関東圏のローカル局と言い換えることもできます。
基本的に地方のローカル局はキー局が制作、発信した番組を放送しています。しかし最近ではローカル局の制作した地域密着の番組も増加しており、特にニュースや天気予報、情報番組などは自社制作している放送局も多いです。
そのほかにも、あまり知られていませんがローカル局は各地の電波塔の設置権利を持っています。
これは地デジ電波の特性上、1本の電波塔からアンテナが電波を受信できる区域は限定されているからで、ローカル局は各地域での電波環境の整備も担っていると言えます。
独立U局とは
各キー局のネットワークに所属していない放送局を、独立局やU局と呼びます。
独立U局では各都道府県を範囲としているものが多く、より地域密着型の情報番組やスポーツ番組などが放送されています。
例えば関東圏では、とちぎテレビ、群馬テレビ、テレビ埼玉、千葉テレビ放送、東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)、テレビ神奈川があります。
また関西圏では、びわ湖放送(滋賀県)、京都放送、サンテレビジョン(兵庫県)、奈良テレビ放送、テレビ和歌山があります。
そのほかには、岐阜放送、三重テレビ放送などの独立U局が、それぞれ独自番組を作成し、放送を行っています。
アンテナで受信できる放送局の範囲
各放送局から発信される電波は、基本的にそれぞれのネットワークに応じて視聴可能な地域が限られています。
しかし電波は空中を飛び交っているため、決められた境界線ではっきりと区切ることはできないという性質があります。
そのため、地デジ用のUHFアンテナが少しでも電波を拾うことができれば、県境などで他県のローカル番組が視聴できるというケースもよくきかれます。
ここでは、インターネットでの事例を2つご紹介します。
大阪府のアンテナで地域外の放送局の番組を受信できた例
大阪府北部では兵庫のサンテレビ、京都のKBS、などが受信できるケースがあるようです。
アンテナの受信エリア外の放送局は、基本的にテレビの基本設定で郵便番号などを登録した際には出てきません。
そのため、この情報発信をされている方は、テレビ番組表で空いているチャンネル(1,5など)に、個別に「県」や「放送局」を指定して受信できるように設定しているそうです。
お使いのテレビ機種などで方法は異なりますが、視聴してみたい放送局がある場合は、自宅の電波をアンテナが受信できるかどうか試してみてもよいかもしれません。
また、ご自宅で受信可能な放送局の電波範囲は、「一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)」の提供する「地デジ放送エリアのめやす」から検索することができます。
東京都のアンテナで地域外の放送局の番組を受信できた例
東京の場合、隣接する県が多く中継局も多いため、複数の放送局からの電波を受信できるケースがあるようです。
たとえば東京都内でも千葉県のチバテレビや、神奈川県のテレビ神奈川、埼玉県のテレビ埼玉などが受信できる場合があります。
しかし、どれだけ高性能のアンテナやブースター(電波増幅器)を利用したとしても、北海道ローカルの番組を視聴することはできません。
このような場合はなんとかしてアンテナで電波を受信しようとするよりも、見逃し配信などのサービス利用を検討しましょう。
放送局の見逃し配信をアンテナで受信するには
見逃し配信とは、テレビでの番組放送終了後にその番組を視聴することができるオンデマンド配信のことです。違法動画対策や放送時に視聴しなかった層の興味をひくためのアプローチとして、主要キー局が合同で行っています。
この見逃し配信はインターネットを介して動画配信が行われるため、受信するためにアンテナは必要ありません。
インターネット環境があれば誰でも視聴することができ、代表的なものにTVer(ティーバー)やParavi(パラビ)があります。
見逃し配信のTVerとは
TVerやParaviはどちらも見逃し配信サービスですが、それぞれ特徴が異なっています。
TVerは配信期間が限られているものの、CMがあるかわりに完全無料で視聴できます。
2015年10月にスタートした動画配信サービスで、主要キー局である日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京と広告代理店が運営しています。
各放送局の番組を集めたポータルサイトですが、2022年現在では放送と同時視聴できるリアルタイム配信や、一部の地方放送局のローカル番組を視聴することもできるようになっています。
見逃し配信のParaviとは
Paaviは無料のTVerと違い、月額925円(税別)の課金サービスです。
2018年4月にサービスがスタートし、TBS、テレビ東京、WOWOWなど放送局と日経新聞、電通、博報堂DYメディアパートナーズが共同で運営しています。
有料ではあるものの、人気ドラマが多数視聴できたり番組数が多いなどの利点があります。
TverやParaviでNHKの放送を無料で視聴できる?
TVerではNHKの一部番組を、Paraviでは大河ドラマなどを視聴することができます。
原則としてNHKは放送法により視聴には受信契約が必須であると定められています。
しかしこのようなオンデマンド配信は「放送の視聴と公共放送の理解増進」のためのサービスに位置づけられているため、放送法の適用外とされています。
つまりTVerやParaviのNHK番組は、NHKの受信契約していない人でも無料で見ることができます。
地方の放送局を経由しないBS/CSをアンテナで受信するには
アンテナで受信できる放送には、地デジの他にBS/CSや4K/8Kなどの衛星放送があります。
この衛星放送は地デジのように各地方放送局や電波塔を経由するのではなく、放送局から発信された電波が人工衛星で中継されて各家庭に届く仕組みになっています。
そのため衛星放送を視聴するためには、地デジ用のUHFアンテナではなく、衛星放送専用のパラボラアンテナを設置しなければなりません。
また、主要キー局やNHKなどもBS放送を所有しています。
アンテナと受信できる放送局の関係まとめ
日本には様々な放送局があり、ご家庭のアンテナがスムーズに電波を受信できるように放送局の系列に応じたネットワークが形成されています。
そのため地デジアンテナを正しく設置すれば、放送地域内の番組はすべて視聴することができます。
しかし、もし放送地域内の番組がうまく映らなかったり、見たい番組が視聴できずに困っている場合、もしかしたらアンテナの再調整や周辺機器の設置で解決できるかもしれません。
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