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アンテナで太陽光発電が出来なくなるって本当?リスクと対処法を解説
地デジアンテナと太陽光パネルを屋根の上に取り付けた場合、アンテナの影が干渉して発電損失が発生したり、アンテナの倒壊で高価なソーラーパネルに傷がついてしまうことがあります。
近年のSDGsの流れからも、自然エネルギーである太陽光発電はこれからますます普及してゆくと考えられますが、アンテナと太陽光パネルが互いを邪魔しないように設置するには、一般家庭の屋根では広さが充分ではないのが実情です。
このアンテナと太陽光パネルの問題を解決するのが、近年新築物件を中心に主流になっている壁面設置型のデザインアンテナです。太陽光発電を導入予定のご家庭は、ほとんどがこのデザインアンテナを選んでいます。
ここでは太陽光パネルとアンテナの最適な設置場所や、屋根上に太陽光発電とアンテナを設置する4つのリスク、太陽光発電とアンテナを設置するための対処法などについて解説します。
目次
太陽光パネルとアンテナの最適な設置場所
太陽光パネルの発電効率を最大にするためには、南向きの影ができにくい場所に設置することが大切です。
加えて太陽光パネルは発電量が日射量に比例するため、その特性上必ず屋根の上に設置しなければなりません。特に方角は重要で、もし北向きの屋根に設置してしまうと南向きの60%ほどしか発電できなくなってしまいます。
一方で八木式アンテナなどの屋根に設置するタイプのアンテナも、テレビ電波を最も受信できる方角に向けて設置しなければなりません。角度がずれるとテレビがうまく映らないため、太陽光パネルと同様に、アンテナも設置場所は限られています。
このようにどちらも設置場所に制限があるため、太陽光パネルとアンテナでは設置したい場所が被ってしまうことがよくあります。その状態で無理に両者を共存させてしまうと、最適な発電効率と電波状態を得られないばかりか、さまざまなリスクが発生することになります。
屋根上に太陽光パネルとアンテナを設置する4つのリスク
屋根の上に太陽光パネルとアンテナを設置した場合、太陽光パネルの破損や発電効率低下のリスクが発生します。
地デジアンテナと太陽光パネルが共存することによって考えられる4つのリスクに関して、詳しく解説します。
アンテナの倒壊でパネルが破損する
アンテナを屋根の上に設置する一番のリスクは、台風や老朽化などでアンテナが倒壊し太陽光パネルを傷つけてしまうことです。
アンテナを屋根上に設置する際は、専門業者が正しく取り付ければある程度の自然災害にも耐えることができます。
しかし、いくらプロの業者が設置したとしても、アンテナの部品や固定具の経年劣化は避けられません。メンテナンス不足や集中豪雨などの災害が重なってしまうと、アンテナが倒れてしまうことは珍しくないのです。
高額な太陽光パネルは、傷がついても簡単には修理や取り替え工事を行うこともできません。
ごく小さな損傷だとしても、発電効率が低下するばかりか、雨水などが浸み込むことで最悪の場合は完全に壊れてしまうこともありえます。
アンテナの影で発電効率が落ちてしまう
太陽光パネルの発電量は日射量に比例します。そのため発電量を上げるには、できるだけ影をなくしてパネル全体に太陽光を当てることが大切です。
しかし、アンテナが屋根上にあると必ず影ができるため、どんなに天気が良くともその影の部分は発電することができません。
「アンテナの影は小さいから問題ない」と説明を受ける場合もあるようですが、それが何年も積み重なっていくと大きな蓄電損失となりかねません。
特に古いタイプの八木式アンテナは大きさが電波の受信性能を決めるため、地域によっては大きなアンテナを取り付けなければテレビが映らないこともあります。
ご自宅の電波の強さは専門のアンテナ業者でないと正確に測れないため、太陽光発電の業者や工務店だけに任せて両者を取り付けてしまうと、アンテナがとても大きな影を作ってしまったということも起こりうるのです。
せっかく太陽光発電を導入するのであれば、できるだけ効率よく発電するためのアンテナ設置方法はプロのアンテナ業者と相談するのが一番の近道です。
アンテナのメンテナンスでパネルを破損してしまう
アンテナは一般的に約10〜15年ほどで交換やメンテナンスが必要です。屋根上にアンテナがある場合は作業員がそこまで登って工事を行うため、高所作業となります。
いかにアンテナの専門業者といえども、ほとんどの作業員は太陽光パネルの専門家ではありません。
故意でなくとも太陽光パネルの触れてはいけない場所にぶつかってしまったり、バランスの悪い高所作業でパネルの上に工具を落としてしまう可能性もあります。
またその逆も考えられます。太陽光パネルのメンテナンス後に急にテレビの映りが悪くなるという事例もよくききます。
調べてみると、メンテナンスをするスタッフがアンテナに接触し、アンテナの角度がわずかにずれてしまったことが原因でした。
アンテナも太陽光パネルも精密機器のため、必ず誰かが屋根の上に登って定期点検をしなければなりません。
アンテナと太陽光パネルがお互いの定期点検の際に邪魔をしてしまうようなことは、できれば避けたほうがよいでしょう。
アンテナによる鳥の糞害でパネルが破損する
アンテナに止まった鳥が糞をして、太陽光パネルを汚してしまうこともあります。
少量の汚れであれば太陽光パネルについたとしても、雨が洗い流してくれます。
しかし、雨があたりにくい位置や大量の糞などで長い間パネルの上に汚れが残ると、発電量の低下だけでなく、ホットスポットという現象をひき起こします。
ホットスポットとは、鳥の糞などで太陽光パネルに長時間影ができて発電できない状態が続くと、その部分が発熱を起こす現象です。
ホットスポットの発生により太陽光パネルの中の半導体が溶けてしまうと、故障して正常に作動しないばかりか、最悪の場合は発火して火災の原因になる危険性もあります。
太陽光パネルは屋根上にあるためこまめに掃除を行うことも難しく、頻繁に専門の清掃業者に依頼するのは金額が高くついてしまいます。
鳥が止まりやすいタイプのアンテナには、鳥よけの装置を追加するなどの工夫が大切です。
太陽光発電をしながら快適にテレビをみるためには
効率のよい太陽光発電と快適なテレビ視聴を両立させるためには、屋根の上からアンテナをなくしてしまうことが一番の近道です。
これまでは屋根の上にアンテナを設置することが当たり前でしたが、技術の進歩に伴って、屋根の上にアンテナがなくともテレビ電波を受信することができるようになってきました。
ここでは、太陽光パネルに干渉しないアンテナ設置方法を2つ紹介します。
ケーブルテレビなどを契約してアンテナをなくす
ケーブルテレビや光テレビを契約することで、ご家庭から完全にアンテナをなくしてしまう方法があります。
事実として、アンテナが屋根上にしか設置できなかった時代には、アンテナを設置することをあきらめて太陽光パネルの設置と同時にケーブルテレビを契約することが一般的でした。
しかしケーブルテレビは工事費や初期費用に加えて、月額料金での契約となるため月々6000円~8000円ほどの維持費が発生してしまいます。
現在は屋根上に設置しないタイプのアンテナも主流となってきているため、コスト面から考えると、太陽光発電のためだけにケーブルテレビを契約することは賢明ではないかもしれません。
外壁に設置するデザインアンテナがおすすめ
デザインアンテナとは、外壁やベランダに設置できるコンパクトなアンテナです。外壁に設置できるため、屋根上の太陽光パネルに一切干渉しません。
ボックス型のため鳥が止まることもなく、メンテナンスも屋根に登る必要がないため、太陽光発電に起こりうる4つのリスクをすべて回避することができます。
近年では太陽光発電を導入するほとんどのご家庭で、デザインアンテナが選ばれています。
太陽光発電がデザインアンテナがおすすめな理由
デザインアンテナは建物の外壁に取り付けることができるので、太陽光発電を阻害せず、効率よく発電を行うことができます。
しかし、デザインアンテナが選ばれている理由は外壁に設置できるだけではありません。
スタイリッシュな外観や性能の向上などにより、新築住宅を中心に近年主流のアンテナとなっています。
ここでは、デザインアンテナのメリット・デメリットをふまえて、太陽光発電との併設をおすすめする理由をご紹介します。
建物の外観を損ねない
デザインアンテナはその名の通り、近年の洋風住宅に合うスタイリッシュな外観をしています。従来の魚の骨のような八木式アンテナと異なり、平面薄型なので目立ちません。
カラーバリエーションが豊富なため、ホワイト・ベージュ・ブラウン・ブラックから選ぶことができます。
外壁と同じホワイトやベージュにしたり、アクセントとしてブラックを選択するなど、選択肢の幅が広いことも特徴です。
新築住宅を購入するなど、太陽光発電などの機能と一緒に外観もしっかりとこだわりたいご家族に人気があります。
安全にメンテナンスができる
建物の外壁に設置できるため、屋根に登るよりもはるかにメンテナンスがしやすくなっています。
加えて建物の壁に沿うように設置するため、屋根の上のアンテナよりも自然災害の影響を受けにくく、強風で倒壊するなど故障する危険性がほとんどありません。
古いアンテナと比較しても耐久年数が伸びてきているため、故障しづらく長く使えるという点でコストパフォーマンスがよいといえます。
性能の向上
デザインアンテナは他の八木式アンテナやユニコーンアンテナに比べると、やや電波の受信性能が弱いと言われてきました。
しかし近年の技術の進歩によって性能が向上し、専門のアンテナ業者が取り付ければ他のアンテナと変わらない受信性能を発揮することができるようになってきました。
電波の弱い地域や住宅密集地などの弱電界地域では、ブースター(電波増幅器)などを使用することで問題なくテレビを視聴できます。
ご自宅の電波強度やブースターなどの周辺機器が必要かどうかは、プロのアンテナ業者に調べてもらうと安心です。
価格は少し高め
性能やデザインによって価格には幅がありますが、大体2万円前後で設置することができます。
昔ながらの八木式アンテナは2万円前後なので、最新式のデザインアンテナとは価格にわずかな差があります。
しかし屋根上に設置する八木式アンテナよりも、壁面設置のデザインアンテナのほうが耐久年数が長く倒壊や故障のリスクも少ないため、トータルの金額でみるとデザインアンテナのほうがお得になる場合もあります。
メンテナンス費用を含めるとデザインアンテナも八木式アンテナもほとんど変わらないことがありますので、価格の見積もりを取る際は今後かかる費用も含めて検討するとよいでしょう。
弱電界地域の太陽光発電にユニコーンアンテナがおすすめ
地域によっては周りに障害物が多く電波塔からかなり離れているなど、電波がほとんど届かない地域があります。
そのような地域で活躍しているのが、ここ数年で発売されたユニコーンアンテナです。
ユニコーンアンテナはデザインアンテナの一種で、従来のデザインアンテナに比べてはるかに高い電波の受信性能を備えています。
とてもコンパクトなポール型なので、強風に強く鳥がとまりにくい、太陽光パネルに影を落としにくいなど、八木式アンテナを設置するリスクをほとんど解消することができます。
これまで電波の届きにくい地域で太陽光発電を導入するためには、デザインアンテナをあきらめて、大きな八木式アンテナをつけるかケーブルテレビを契約するしかありませんでした。
このユニコーンアンテナの登場により、今後は太陽光発電とアンテナの両立をあきらめていた地域でも、問題なく両者を設置できるようになるでしょう。
太陽光パネルとアンテナ設置に関する注意点まとめ
アンテナの種類や設置場所を正しく選ぶことができれば、太陽光発電ができなくなることはありません。
従来の八木式アンテナでは倒壊や鳥の糞などによるパネルの破損リスクが発生しますが、壁面に設置することのできるデザインアンテナであれば、そのリスクを避けることができます。
効率の良い太陽光発電を行うためにも、起こりうるリスクやその対処法など、アンテナのプロに確認してから設置するようにしましょう。
地デジやドットコムでは、新築住宅の建設スケジュールとの調整や、太陽光パネルなどのアンテナ設置と関連するさまざまな状況についてお客様からお問い合わせを受けた際には、アンテナ工事の専門業者として最善の方法をご提案させていただきます。
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