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2019/11/7　八王子市

2019/11/7　八王子市

最終更新日：2019年11月07日

こんにちは、地デジやドットコムです。

今朝は綺麗な秋の空でした。
夏とはまた違う深い青と薄い雲のコントラストが素敵ですね。
でも今は曇天模様。寒さも本格的に秋の様相を呈してきました。
私は冷え性が凄いので、タイピングをしているとそれだけで小指が取れそうに感じるくらい冷えてしまいます。
どうしたものでしょうね……

さてそれでは先日から続けているお話に移りましょう。紅葉伝説もクライマックスです。

出陣の命を受けた平維茂は早速討伐の為に戸隠山へと向かい陣を構えます。
様子を探ろうとして維茂は酒宴を開きます。すると紅葉狩りをしに美しく装った女性たちが現れます。
これは維茂の様子を探りに来た紅葉とその仲間たちでした。
紅葉はこの酒宴に紛れて維茂を毒殺しようとしますが、維茂は騙されず、紅葉は逆に居場所を知られてしまうのでした。
この毒殺を試みた場所は現在「毒の平（ぶすのたいら）」と呼ばれています。物騒な名前ですね。

紅葉の居城を突き止めた維茂は第一軍を討伐へ向かわせます。
ところが付近の川のほとりまで進むと途端に空が真っ暗になり、火の雨は降るわ大洪水が押し寄せるわの大混乱！
勇み進んだ一軍は押し返されてしまいます。
妖術の類では神仏に縋る他ないと考えた維茂は17日に及ぶ断食の末に夢の中で降魔の剣を授かり、目を覚ますとその手には夢で手にした剣が握られていました。
神仏から授かったその剣は紅葉の妖術を抑えこみ、ついにその首を落とすことができました。
紅葉の首は高く飛び、てーんてーんと七度跳ねていずこへと消えてゆきました。

これにて鬼女とうたわれた紅葉の生涯は幕となります。
呉葉＝紅葉33歳の時でした。

この伝説は幾種類もの説があり、そのどれも細部は違っています。
例えば分かりやすいところでは授かった神剣の名前等ですね。
「降魔の剣」「小烏丸」「鶴丸国永」「鬼切丸」と、軽く調べただけでも4種の剣が出てきました。
私のこれも色々な物語を読んで自分なりに理解しながら書いたつぎはぎのものなので、完全な物語ではありません。
ですがそれが面白いところでもあると思います。
紅葉が流され着いた先では今でも「鬼女」ではなくやさしい「貴女」であったというお話も残っているくらいなのです。
見る者の視点によって正邪は変わるものですよね。
少なくとも戸隠の、現在鬼無里（きなさ）と呼ばれる地域では紅葉を祀ったお社や侍女のお墓などがいまだ大切に守られてきているそうです。
歴史は勝者によって書き換えられるとも言いますし、今となっては事実を確認する手立てもありません。
そもそもどこまでが真実なのかもわかりませんよね。
どちらの視点から見ても面白く、また切ないお話でした。